817系車両概要

2001年に筑豊・篠栗線(福北ゆたか線)の電化開業と同時に、日中のワンマン運転を実施することなり、長崎本線、佐世保線でもワンマン化を行うために投入された。車体は815系の「A-train」を踏襲し、両開き3ドア、客用窓のUVカットガラスの使用、扉間の大型1枚窓などの側面デザインも815系と同じものを用いているが、塗色、前面・側面表示機などは大きく変更された。走行システムも815系ベースとし、シングルアーム式パンタグラフ、主変圧器の0番台には815系と同じTM406K、1000番台以降は中間電動車の挿入による3両編成化を考慮したためTM409Kを搭載した。

817系は快速列車の運用を考慮し、0~1100番台では転換クロスシートを採用しドア付近には折り畳み式の補助席を設置、ドア付近のつり革は円形配置となり、これ以降の登場車両形式にも引き継がれていくこととなった。2003年に1000番台が投入の際に、0番台が順次九州南部へ転属、同時に南九州地区でのワンマン運転が開始された。(詳細は下記の配置両数推移のグラフを参照)また直方に1100番台を投入した2007年には南部九州を中心に残存していた国鉄急行型電車(475系など)の全ての定期運用が終了し、直方配置の0番台が熊本、鹿児島の各地に転属になったと同時に、V001編成を除くすべての0番台が直方から撤退した。(V001編成も2009年に熊本に転属、直方の0番台は現存せず)

2012年には2000番台、3000番台が登場。2000番台以降の大きな特徴は、これまでのアルミ無塗装ヘアライン仕上げより白塗装への変更された点と前面下部をガラスからアルミコルゲート板に変更された点。車内はロングシートを採用し、照明もLEDに変更された。2000番台登場により1000番台5編成が鹿児島、1編成が熊本へ転属、717系鹿児島車を置き換えた。3000番台は817系で初めて3両編成を組んだ車両となり、新形式であるモハ817とクハ817が誕生した。南福岡電車区に配属され、415系0番台を置き換えた。

 

また、鹿児島、熊本、長崎地区を中心に2020年2月ごろから前照灯のLED化が行われ、鹿児島、熊本地区の817系は全車LED化された。

 

2021年ごろより0~1000番台のロングシート化が一部で進んでいる(直方・熊本地区)

ロングシート化編成には従来の車番+500といったように改番されている。

 

現在では大分を除く九州各県で運用されている。(大分は鹿児島車のKK出入場の時のみ通過、宮崎は鹿児島と共通運用)

◇817系形式

 ・クモハ817

  奇数方先頭車 主電動機はMT401KA(150Kw) 制御装置はPC402K 主変圧器TM406K 台車はDT404K

  0番台 登場形式

  1000番台 主変圧器を2M対応に変更、冷房装置をAU407KAへパワーアップ

  2000番台 座席をロングシートに変更、室内照明をLEDに変更

 ・モハ817

  3000番台 3両編成の中間車、パンタグラフ付き、VVVFインバータ制御の主変換装置はを1C4M×2群方式に変更

 ・クハ817

  3000番台 3両編成の奇数方先頭車、トイレ(車いす対応)設備あり

 ・クハ816

  偶数方先頭車、トイレ(車いす対応)設備あり、台車はTR404K、電動空気圧縮機MH401K-C1000ML装備

  0番台 登場形式

  1000番台 冷房装置をAU407KAへパワーアップ

  2000番台 座席をロングシートに変更、室内照明をLEDに変更

  3000番台 座席をロングシートに変更、室内照明をLEDに変更、3両編成、トイレ設備なし